ダイヤモンドの魅力を高めるカットの種類

カットの種類

ダイヤモンドの原石は、ただ磨いただけでは真の美しさを発揮することができません。
カットされて初めて美しく輝くというのが、ダイヤモンドの特徴なのです。
ここでは、カットの重要性と、カットの中でもいくつかの種類を見ていきましょう。

カットの重要性

ダイヤモンドの輝きは、ダイヤの中に入った光がカットによって複雑に反射していくことで生まれます。
光に当たったときにキラッと輝くダイヤの光は、その複雑なカットによってもたらされているのです。
この反射は、偶然生まれるものではなく、計算しつくした上でカットされた面によって生まれます。

ダイヤモンドのカットは、上面が円形で、58面体になっているラウンド・ブリリアントカットが一般的です。
この58面の対称性や、表面の研磨状態などの要因によって、カットのグレードが定められます。
グレードが高いものは、当然より美しく輝くため、ダイヤモンドのカラット(重さ)が小さくても、カットが美しければ、より強く輝くのがダイヤモンドなのです。

ファセットカットとは

ファセットカットは、多くの面によって光を反射させて輝きを出す宝石のカット方法のことです。
一般に流通しているダイヤモンドは、基本的にこの方法でカットされています。
ファセットカットは透明色の宝石に向いたカット方法で、光を取り入れて美しいきらめきを実現させます。ファセットカットの中には、ブリリアントカットと呼ばれるカット方法があり、下記のようにいくつかの種類に分けられます。

ラウンド・ブリリアントカット

ブリリアントカットのうち、中央が丸いものに対して呼ばれる名称です。中央から放射状にカットされた形状で、多くの場合58面で構成されます。
多くのダイヤモンドが、このカット方法でカットされます。

オーバル・ブリリアントカット

中央が楕円状になっているブリリアントカットです。
宝石自体も楕円形となっており、落ち着いた印象を与えます。

ハートシェイプカット

宝石をハート型にカットしたもの。可愛らしく、愛を連想させるカットです。
左右の形のバランスが良いものが綺麗に見えるでしょう。

ペアシェイプカット

洋ナシや雫のような形のカットです。
個性的なデザインのアクセサリーに使われることがあります。

エメラルドカット

主にエメラルドに使われるカット方法です。
四角い長方形型で、クラシカルな印象になります。

カボションカットについて

カボションカットは、宝石を丸く磨き上げるカット方法のことです。トルコ石やムーンストーン、タイガーズアイなどでよく使用されています。
こちらも、カットにはいくつかの種類があり、球形のドームの高さが低いカットである「ローカボションカット」、ドームの高さが高いカットである「ハイカボションカット」。

そのほか、底面が平らで片側だけを研磨したカットである「シングルカボションカット」、頂点だけでなく、底面も丸く膨らみを持たせたカットである「ダブルカボションカット」に分けられます。
ダイヤモンドに関しては、やはりラウンド・ブリリアントカットを目にする機会が多いですが、ハートシェイプカットのように、デザイン性に優れた可愛らしいタイプもあるので、自分に合ったデザインのものを見つけてくださいね。